「カツオが磯野家を片付ける日」を読んで

「カツオが磯野家を片付ける日」皆が知っている磯野家に何が⁉と早速読んでみました。波平が、家の中の雑然としたモノで転倒して急死したところから始まるカツオの実家片付け。あの几帳面なフネの家がごみ屋敷化するなんて。もちろん、この実用書の中でのこと。

サザエとワカメは既に別居。仕事に家事・子育てにと忙しくて実家まで手が周りません。でも言いたいことは言う。手は出さないけど、口を出す。よくあるパターンですよね。

日本一有名な一家磯野家を例に、今問題となっている実家片付けへの対応を具体的に解りやすく示してくれた本です。親子で片づけるとどうしても感情的になってしまい、なかなか進みません。

「まだ使えるから、捨てないでおくれ。」「母さん、どうしちゃったの?」あんなに、几帳面だった母さんの衰えを目の当たりにして、悲しいやら情けないやら。どうすれば、円満に過ごしやすい環境にできるでしょうか?

物のない時代に育った両親世代は、「物のあることが豊かさの象徴」という価値観を持っています。「いつか使う」ともったいなくて、捨てられません。それは解っていても、子としては、スッキリとした部屋で安全に暮らしてほしいという想いがあります。お互いの気持ちを尊重し、いろんな想いを話し合い、穏やかに行わなければなりません。

キーワードは、「安心・安全・健康」。「母さんに安全な部屋で安心して健康に過ごしてほしいから。」と優しく言って、お母さんの立場に立って、思い出話を聞きながら一緒に片付けましょう。仕事なら割り切ってできても、家族だとそれがなかなか難しいです。でも、俳優になったつもりで。

片付けがひと段落したら、あんなに抵抗していたフネさんも安心して元の仲の良かった磯野家に戻り、読者も安心。「やらなくて後悔するより、少しずつでもやった方がうんと良い。」

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