呼吸不全の治療

悲しいことに、新型肺炎の患者さんがどんどん増えていますね。テレビをつければ、ずっとその話題です。

今回の新型肺炎は、いろんな薬も投与されていますが、呼吸不全の治療も重要です。

どんな治療があるのでしょうか。その治療のイメージをご覧ください。

  • まずは、鼻カニューレ、この管で毎分5Lまでを目安として酸素吸入をします。呼吸困難の緩和、身体各器官の機能の酸素供給を正常に保つことを目的としています。 1cmほどを鼻腔に挿入して、チューブを耳にかけて固定して、酸素を投与します。チューブの装着は鼻腔のみなので、患者さんへの負担が少なく、装着したままでも、会話や食事が可能です。
  • 症状が進み、毎分6Lを超える酸素が必要になると、酸素マスクで鼻と口から酸素吸入します。ポリープなどで、完全に鼻腔が閉塞している患者さんには酸素投与の効果があります。
  • 肺炎が重症化して、自力で肺に酸素を取り入れられなくなると、人工呼吸器を用いて機械の力で肺に酸素を送ります。人工呼吸の目的は、酸素付加と二酸化炭素排泄を補助することと呼吸仕事量の軽減です。
  • それでも症状が改善しないときには、ECMO(エクモ)(人工心肺装置)を使って血液を体外に循環させて酸素を直接注入して体内に戻します。ただし、ウイルス感染の影響で全身状態の悪化が止まらないと、ECMOを使っても助かる見込みは低くなります。

ここまで、呼吸不全の治療イメージでした。こうしている間も医療現場では懸命の治療をしてくださっていて、感謝ですね。

起こってほしくないことには、「縁起でもない」と、蓋をしがちですが、起こりうる最悪の事態を想定して、そうならないために、或いは、なった時のために、キチンと対策を知っておくのも大切なことです。

明日身近な処から感染者が出ないとも限りません。隔離入院になれば、完治か死亡で帰ってくることになります。後悔する前に、大切な人と想いを話し合っておきましょう。

まずは、私たちにできることを粛々とやっていきましょう。

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