山陽新聞 ちまた に掲載していただきました

心新たに「命の活動」再開へ

 昨年「あなたのおかげ」とよく感謝された。『お役に立てて良かった。』と思う反面、悲しみも大きくて立ち止まってしまった。

 私は、終活講師をする中で父を見送ったことと、たくさんの方からの相談を受け6年前から「命のゴールをどう迎えたいか話し合おう。」という活動をしていた。感謝は、その方々のご家族の旅立ちの知らせなので悲しかったのだ。

 「あなたの冊子で知識を得て、家族で話し合いをしていたから家族間の死生観が共有でき、本人の意思を尊重して家族も満足のいく見送りができた。」とおっしゃる方も。その感謝の言葉を聞くのがつらくなり、昨春以降、活動は休止している。

 同じ治療でも、治る見込みのある人にとっては明るい未来につながり、治る見込みがない人やその家族にとっては、つらく苦しい時間を引き延ばすだけのものになるかもしれない。どんな治療をどこまで受けるのか、重視するのは、命の尊厳か延命重視か、を元気なうちに話し合っておく必要がある。「命の話をするのは縁起でもない」と言われるが、人の死亡率は100%。不老不死の人はいない。心新たに「命の活動」を再開したい。

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