あなたの人生、片づけます・姑の遺品整理は迷惑です ~心の片づけ

こんにちは さくら終活の大西です。

この頃、垣谷美雨(カキヤミウ)さんにはまっています。垣谷美雨さんは1959年生まれの女性で、私と同世代。著書のテーマは、政治・貧困・ジェンダー・妊活・婚活・終活等と多岐に渡ります。どの小説を読んでも「そうそう。そんなこと言われるよね。」と共感しきりなんですが、今回は、永遠のテーマお片づけについて。 『あなたの人生、片づけます』について、『姑の遺品整理は迷惑です』も絡めてお話いたします。

まず、『あなたの人生、片づけます』です。

内容は、ブックデータベースよりご紹介します。

社内不倫に疲れた30代OL、妻に先立たれた老人、子供に見捨てられた資産家老女、一部屋だけ片づいた部屋がある主婦…。『部屋を片づけられない人間は、心に問題がある』と考えている片づけ屋・大庭十萬里は、原因を探りながら汚部屋を綺麗な部屋に甦らせる。この本を読んだら、きっとあなたも断捨離したくなる!

とあります。

ここ数年、足の踏み場のないほど汚い部屋を汚部屋と言ったり、ゴミを出さずに溜め込んだ家をゴミ屋敷と呼ぶようになりました。

そこまでひどくなくても、使わない物がたくさんあるお宅も多いのではないでしょうか?

「何かの時に使うかも」「高価だったのでもったいない」「思い出がある」「分別の仕方が分からない」など捨てられない理由はさまざまですが、重症の人には深~い心の澱(オリ)があります。

ゴミ屋敷と呼ばれるようになる人は、うつ病や認知症、セルフネグレクトといった精神疾患が影響しているともいわれます。

この小説では、そこまで重症ではありませんが、現実を受け入れられなくて辛い思いを抱えていたり、自立できなかったり、世の変化を受け入れられず、古い価値観そのままだったりと複雑な問題があります。それらの心の問題を解決して、本人が心から納得できなければ、ただ単に片づけてもすぐにリバウンドしてしまいます。心の問題をどう解決するかを考えて調整し解決してくれるのが、主人公の大庭十萬里です。

次に『姑の遺品整理は、迷惑です』です。

こちらも、ブックデータベースより紹介します。

姑が亡くなり、住んでいたマンションを処分することになった。業者に頼むと高くつくからと、嫁である望登子はなんとか自分で遺品整理をしようとするが、あまりの物の多さに立ちすくむばかり。
「安物買いの銭失い」だった姑を恨めしく思いながら、仕方なく片づけを始める。夫も手伝うようになったが、さすが親子、彼も捨てられないタイプで、望登子の負担は増えるばかりである。誰もが経験するであろう、遺品整理をユーモアーとペーソス溢れる筆致で描く長編小説。 とあります。

姑さんとの思い出を楽しみながらゆっくり片づけられれば良いですが、望登子の家も狭くて、一軒分を受け入れる余裕もありません。姑さんの賃貸マンションを返却するためには一刻も早く、ほとんど全てを分別して処分する必要があるけれど、遺品整理業社に依頼する金銭的余裕はありません。

大量のもう絶対使わない物が押し入れや天袋に所せましと仕舞い込まれていたので、引っ張り出し分別し、ゴミ収集の日時に合わせて、5階から重いゴミ出しに何往復もする。50代の望登子 体力的にも大変です。

この小説よりもっとひどくなり、床に物が溢れていると、つまずいたりしてケガの元になります。また、物を探す時間を取られ、有意義に過ごす時間も削られます。安心安全という意味でも片づけは必要なんです。

この小説では、70代の姑さんが突然死したのですが、誰しも人生はいつゴールが訪れるか分りません。ミニマリストとまではいかなくても、体力気力が有る時に、大切な物はまとめ、不要な物は片づけて、本当に必要なお気に入りの物に囲まれて生きていたいですね。そのためには、実際の片づけに入る前に心の片づけが必要なんですね。

表面に現れた状態は同じでも、この小説の様に、原因はいろいろで根深い心の問題があるのですね。心の片づけなくして家の片づけはできないようです。

自分のみならず、家族近隣を巻き込み、それぞれの問題を解決してくれる大庭十萬里。こういう人がたくさん居れば、世はとっても暮らしやすくなります。 

さて、このふたつの小説では本当に片付いたのでしょうか? 皆さんもぜひ読んでみてくださいね。

次回も垣谷美雨さんの著書について発信しますので、是非ご覧ください。

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