ご臨終からお葬式までにすること

こんにちは! さくら終活の大西です。

もう2年以上も不自由な生活が続いていますね。そんな中でも関係なくいろんなことが起こって対応しなければなりません。私も親族が亡くなり、いろんな手続きをしました。まず、臨終からお葬式までの対応を記してみます。

① 「午前2時30分ご臨終です。」 それまで大きな病気ケガもなく健康だった87歳のおじいさん 「なんだか、食欲がないんじゃ。」から3日目に救急搬送され、入院して3日目のことだった。

② 末期の水を行う。

③ 死亡診断書の発行していただく。夜中なので会計は後日。

④ 喪主は長男

⑤ 葬儀社に電話したが、「既に葬儀が入っていて対応できない。」と2社に断られ、ようやく3社目で請け負っていただける。そんなに混んでいるのかとびっくりする。葬儀社の電話は24時間対応。大変ですね。

⑥ ご遺体の搬送場所は、「自宅に帰るのが当然。」と親族が言う。

⑦ 葬儀社の車で帰宅。電話から30分ほどで迎えに来てくれる。夜中なのに頭が下がる。

⑧ 神棚封じをする。

⑨ 布団を敷き、故人を北枕で寝かせる。寝かせる部屋について、親族同士で「座敷だ」「次の間だ」と言い合っている。結局、次の間に寝かせ、座敷で納棺することに。地域によって違うらしい。私の地域でそんな大きな家はよほどの旧家だ。葬儀社は、葬儀までの流れを簡単に説明し、決めることを指示して帰る。

⑩ 故人の胸に守り刀を探して置く。守り刀が各家にあるなんて。

⑪ 枕飾りに 経机・ろうそく・線香・仏飯・くぐ(枕だんご)などを用意 当家の人が入院中で探すのがとても大変だった。

⑫ 「しきびはどこに植えてある?」『えっ、花屋で買うものでは?』と思うけど言えない。(汗)

⑬ 夜中なのに、すぐにたくさんの親族が集まって、お茶や食事の用意。

⑭ 親族が、「葬儀まで3~4日はおくもんだ。」と言い、『そんなに置くから混み合うのか。』と納得する。私の地域では、午前中の臨終ならその夜お通夜で翌日葬儀である。

⑮ 夜が明けてからお寺に電話し、日程を決める。詳細は、本家がお寺と話す。

⑯ 町内の方が来て打ち合わせをし、死亡診断書を市に提出して、火葬許可証を受領してくれた。

⑰ 葬儀社と葬儀内容を話し合う。葬儀の形態は、一般葬か家族葬か。参列者の数により、どの式場か決める。湯かんをするか。 会葬返礼品は何にするか。礼状の文面を考える。精進落としの料理を決める。(数は後でよい。)

⑱ 祭壇・棺・霊柩車・骨壺は、セットで決まっていた。ドライアイスは適宜葬儀社さんが対応。

⑲ 遺影写真の選定 優しい顔の写真に決定。

⑳ 親族・知人へ訃報や葬儀の連絡を行うまでもなく、地域の新聞・有線放送で周知され、自宅にお悔やみの方々が途絶えず、3日間ずっとお茶出しと経過説明におわれる。

㉑ 供物、供花のとりまとめをする。葬儀での役割を決める。

㉒ 葬儀社が、見積書を持ってくる。丁寧な仕事に感心するとともに値段も私の経験より良心的で安心する。

㉓ 死装束を着せて納棺し、会場へ。

㉔ お通夜 その夜、子どもたちが夜伽(よとぎ)で4人付き添う。

㉕ お葬式当日は雪。コロナ禍なのにすごい人数の参列者で、出棺 火葬 収骨と滞りなく進行した。

㉖ 初七日法要

㉗ コロナ禍なので精進落としの料理をお配りして解散

㉘ 濃い親族は自宅へ来て、まだまだ話す。

㉙ その後もずっと自宅へ弔問客が続く。

何度もお葬式は体験していますが、私の住む地域と大きく違い、親族同士が「この辺ではこうだ。」「こうするものだ。」と船頭がたくさん居ました。やはり、葬儀は地域によって全く違うものだと実感しました。

私の地域では何でも葬儀社さんが整えてくれるので、当家と地域が主体で葬儀を出すことの大変さを知りました。この大変さを軽減できるように、葬儀社ができ、一般葬から家族葬、そしてコロナ禍の今は、直葬が増えてきたのだと思いました。

でも、故人を偲び、思い出を語り合う場、そして悲しみを乗り越えて前に進んでいくために、お葬式は必要な儀式だと悟りました。

エンディングノートのポイント

新型肺炎で岡江久美子さんがお亡くなりになりました。同じ世代の方で,ご活躍されていたので、とても悲しいです。4月3日に発熱して、20日間での旅立ちです。

悲しいことに、急な入院のリスクが高まっています。

急に入院・悪化・最悪死亡となるかも知れないそんな時、ご自身のため、愛するご家族の負担を減らすための次の3つの対応があります。

今回は、②エンディングノートを書く。について説明します。

エンディングノートは、様々な項目についての欄があって、自分の現状や想いを整理して記入するものです。その中でも、次の3つのことは、すごく重要です。

→病歴(いつ、何の病気でどこにかかったか。)、あれば持病、かかりつけ医(特に内科)、服用薬、どこまで治療をしたいか、延命治療はどうするか?等を記入します。臓器提供や献体の希望があれば、それも書きます。

お金→預貯金は、どこの金融機関にどんな種目があるか。各種保険は、どこの保険会社で加入しているか。有価証券等、証券会社はどこか。最近は、ネット金融もありますから、必ず記入してください。IDやパスワードも必要ですよ。クレジットカードはどこを利用しているか。電子マネー・貴金属・書画骨董もあります。不動産も。そして、忘れてならないのが、借金がある場合や連帯保証人になっている等、負の財産は必ず記してください。

交友関係→年賀状の名簿ではないので、全ての人の名簿でなくても良いのです。誰の親族はこの人にとか、趣味とか加入している会では、メンバーの方に連絡してくれそうな方、代表者の方の名前をフルネームで、電話番号と続柄を記入しておくと良いですね。いざという時、お世話になった方にご連絡できますよね。もちろん、すべての方の名簿も作成しておくと、挨拶状を出すのに役立ちます。

エンディングノートの全てを書くのが理想ですが、最低限これらのことは、記入してください。

そして、記入することだけが目的ではありません。ご家族やご親族、お世話になる方にしっかりと伝えておいてください。

StayHoomの今の挨拶は、「今を生き延びて、元気な顔で、またお会いしましょう。」です。

エンディングノートには、法的な根拠にはなりません。気軽に書いて、気持ちが変わったら、その部分を書き直せば良いのです。

今、この厳しい時だからこそ、ご自身の現状や今後のあり方を見つめ直し、しっかり記入し、想い・現状を話し合いましょう。

認知症になる前にできること

認知症発症者数は、2012年462万人(65歳以上の15%)でした。厚生労働科学研究の「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」 )によると、2025年には675~730万人(65歳以上の15~19.9%)になると推計が出されています。糖尿病患者の増加・高齢化により’12年の15%から上昇して最多19.9%になる可能性もあるという予測されています。これは、全人口の5.5~6.0%。これを2012年人口は総務省統計局HPより、2025年人口は令和元年版高齢社会白書の『高齢化の推移と将来推計』の数値と合わせて表にしてみました。

つまり、2025年には、赤ちゃんから高齢者まで全体の18.2人~16.7人にひとりは認知症ということになります。今後の推計はこちらです。

平成29年版 高齢社会白書

認知症の発症は、年を重ねるほど、罹患率が上がります。


認知症はじめの一歩 ご本人、ご家族のための教室テキスト より
https://www.ncgg.go.jp/monowasure/news/documents/0511-5.pdf#search=%27%E5%B9%B4%E9%BD%A2%E5%88%A5%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%97%87%E3%81%AE%E5%89%B2%E5%90%88%27

国内の認知症発症者が保有する金融資産は、2015年度末時点で、推計約127兆円。家計金融資産全体の7.2%に及んでいます。2030年度末には215兆円。家計金融資産全体は約2070兆円の見込みなので、10.4%を占めると試算されています。認知症になったと金融機関等が把握すると金融資産は詐欺や横領などの犯罪や口座の不正使用に巻き込まれて財産を失うのを防ぐために凍結されます。

認知症を発症したら、法定後見人を家族・親族あるいは、弁護士などの専門家を家庭裁判所で選定してもらいます。認知症の症状により、本人の意思は聞いてもらえない場合も多々あります。

判断能力がしっかりしている時に、将来自己の判断能力が不十分になったときに備えて、自身が信頼できる人を後見人に選定することができます。これが、任意後見人です。後見事務の内容も契約し、公正証書にします。この任意後見人の選定時期についての調査があり、この契約時の平均年齢が80歳という政府の調査結果が昨年末発表されました。もっと早くからリスクに備える方が効果的です。

家族信託といい、判断能力がしっかりしている時に、家族・親族を受託者として財産管理を任せる仕組みもあります。

金融資産はもちろん、ご自身の体のこと命への想い、交友関係、これからのこと、その他伝えたいことなど、いろいろ考えるべきことが、たくさんあります。エンディングノートには、これらの項目が表示されていますので、書き始めてみると良いと思います。鉛筆で記入し、気持ちが変われば、書き換えれば良いのです。書くことは、ご自身の現状把握をし、気持ちを整理する過程なので、書くことが最終目標ではなく、その後、現状や想いを家族親族に話して、分かってもらうことが大切です。「私は、まだ死なないから。」とおっしゃる方も多いですが、書くべきことを理解し、ご自身のことを整理して記入する、そして、話し合うというのは、心も体もお元気な時でないとできません。いつでもできると思って先送りにしているうちに、大病やけがをして、書けなくなるということもあり得ます。

誰しも自分が認知症になるとは思っていませんが、誰も若くはなりません。早めに、リスクに備えて行動を起こすことが重要ではないでしょうか。

お正月はチャンス!

あけまして おめでとうございます                今年も終活について発信していきますので よろしくお願いいたします

お正月は、家族が集まるので、想いを語り合うチャンスです。

終活の3大ポイントは、 ①命 ②お金 ③交友関係 

①命 たったひとつの自分の命、どう生きていますか?ゴールテープを切る時、満足な人生だったと笑顔で迎えられるように、これからどう生きますか?                           お正月は気分新たに今年の目標を考えますよね。短期的には今年1年の目標、これからゴールまでの長期的な目標といろいろ考える良い機会です。ずっと元気でみんなのお役に立てるように生きたいものですが、年と共にだんだん弱ってくるのも世の摂理。そして、誰しもいずれゴールが訪れます。どう逝きたいかもお考えください。          どんな形になっても良いから、ただ長く生きていたいですか?それとも、人生の質(QOL)を重視して尊厳を大切にしたいですか?

ご自分の命への想いをご家族・ご親族にも共有してもらいましょう。本当に弱ってからは話せませんよ。

②お金 昨年、「年金とは別に2千万必要」と話題になりましたね。たくさんあるに越したことはありません。でも、いくらあっても入ってくるお金より出ていくお金が多ければ、不足します。         収入は、年金、就労、運用。支出は、生活費、住居費、趣味、医療費、介護費、田舎暮らしに必須の車、…。               ゆとりのある生活をしたいけれど、どう折り合いをつけるかが、思案のしどころです。

ところで、あなたの資産は、どこにありますか? 銀行・証券会社・生命保険会社、ネット取引も増えています。不動産も。これらが、どこにあるか、親子でも知らない場合も多いのです。親子お互いに、把握しましょう。

③交友関係 孤独を愛する人もいます。でも、やはり無人島で暮らすように衣食住全てを自分で賄ってひとりで生きるのはなかなか難しいでしょう。『2週間誰とも話さない独居の男性高齢者17%』〔生活と支えあいに関する調査(社会保障・人口問題研究所、2013年)〕という調査結果もあります。ご近所との交流は、煩わしいと避けられてきましたが、世帯構成の変化でおひとり暮らしが増加していることから、災害時の助け合いの必要性や、だんだん増えている孤独死の問題もあり、見直されつつあります。認知症予防にも人との交流は重要であると言われています。趣味を共にする喜びもあります。年を取って必要なことは『きょうよう』と『きょういく』だと聞きます。漢字にすると『今日用・今日行く』です。難しく考えるまでもなく、気の合う人との交流は生き甲斐にもなります。

昨今では、お友だちの情報はスマホにありますが、本当に信頼し、親しくしている人とその連絡方法を伝えてください。

年頭は、これらのことを集まったご家族と話し合う良いチャンスです!今の世の中、いつ何が起こるか分かりません。老若男女関係ありません。「まだ若いから関係ない」「縁起でもない」と先延ばしにすると、あの時、聞いておけばという後悔することになりますよ。「そうは言っても聞きにくい」というあなた!自分のことを話して、相手に聞くとスムーズですよ。